話題とニーズが高まる介護タクシードライバーの求人
監修・著者 株式会社しごとウェブ佐藤哲津斗
長寿大国、超高齢社会に突入する日本においてタクシー業界の役割は重要なものになりそうです。
日本は近い将来に、高齢者の人口が3人に一人の割合に達し世界でも例のない超高齢社会に突入しようとしています 。
本格的な高齢社会を迎え、一人一人が長生きして良かったと実感できる社会を築き上げていくためには、高齢者にとって重要な交通手段であるタクシーが活躍しなくてはなりません。
介護タクシーとはどのような仕事
高齢者が急激に増える時代の中で、一人では外出することが難しい高齢者の方や、身体障害者の方、 一時的に怪我などをして公共交通機関を利用することが困難になった方などが、 安心して利用することができるのが、「介護タクシー」です。
ご高齢の方や身体の不自由な方が外出される際に、タクシーの乗降介助等、外出先での様々な介護(介助)をするサービスです。 高齢者や障害者の人達が不自由なく行動できるように支援することが役割です。
福祉社会へ参画する会社
最近タクシー会社は、福祉社会への参加をはじめています。少しでもご高齢の方や障害者等、 外出に様々な制約を受けている方の交通手段の一翼を担い、こうした方々へのサービスを積極的に行っているのです。タクシー会社のWebサイトを見ますと介護タクシー等のご案内が数多く目につきます。
企業として社会参加活動の意識が高まったこともあるでしょうが、要介護人口が増え、高齢者人口の増加と比例して、収益の増加も見込める等事業としても成り立つからです。
これからますます需要があるため、介護タクシーの車輌台数とドライバーの数と求人数は増加していくことでしょう。
その背景には、2014年3月末時点で介護・福祉タクシーは14,415台だったのですが、国土交通省は2020年度までに28,000台に増やそうとしています。
高齢者の増加や2020年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、利用者の「利便性」「安全性」の向上を目指すとともに、介護タクシーの知名度向上、介護タクシー雇用の確保に努め、多くの企業も参加する意向を示しています。
また、営業も普通のタクシー会社のような流しで客を取る形式ではなく、直接利用者を確保するパターンが多いので、地元の人々と密接に付き合える地域のタクシー会社はこれらに力を入れていこうとしています。
ますます増える利用者
介護タクシー利用者の数はどうでしょうか。
団塊の世代がもうすぐ70代を迎えることから介護タクシーの利用が今後増加すると予想されます。この高齢者の数が4人に1人というと日本の人口が1億人としたら2500万人弱の人が潜在的な利用者になりそうです。
国もそうした時代を見越して、介護タクシーの利用促進に力を入れており、高齢者とその家族のために 介護保険制度を設けています。介護保険が適用できる介護保険タクシーは、利用者の経済的な負担が少なく安全であり大変便利です。介護保険を使うと、ご利用者一割負担という介護タクシーの半分以下の安い料金で、 車いすの人達や高齢者の人達に送迎サービスが提供できるからです。このおかげで介護タクシーの利用者は多くなることでしょう。
介護タクシーの種類
体が不自由な方でも安心して利用することができる「介護タクシー」と呼ばれているものには、「介護保険タクシー」と「介護タクシー」という2つのサービスがあります。
あまり知られていませんが、実は介護系のタクシーにはさまざまな種類があります。
介護保険タクシーと介護タクシー
この2つが同じものだと思っている方も少なくありません。 これらの明確な違いは、介護保険を扱えるか扱えないかです。 介護保険を使用して利用できる介護保険介護タクシーと介護保険を使用せず現金などで精算する介護タクシーがあります。
介護保険を扱える介護保険タクシーは、利用者は10分の1という安い運賃で利用できます。 介護保険は日本全国どこでも利用することができ、通院の送迎などのサービスを受けることができます。
これから必要となる観光介護タクシー
車椅子を利用している方をさまざまな観光地へご案内するタクシーのことです。
介護保険タクシーか介護タクシーでこのサービスを提供できるようになっています。体が不自由でなかなか観光を楽しめなかったという方も、この観光介護タクシーを利用すれば気軽に楽しむことができます。 高齢社会といわれている現代では、さらに観光介護タクシーの需要が増えそうです。